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内臓の徒手療法(3)

内臓器官の病理に関して)

○感染、炎症、手術歴、鈍的外傷などにより、
内臓器官の固着がおこり、
内臓運動の軸や振幅に問題を生じる可能性がある。

○胃腸、尿管などの管腔臓器が、
炎症やアレルギー反応、心身のストレス、自律神経の問題などで刺激され、
平滑筋が非生理的に収縮し、
スパズムが生じ、
内臓器官の機能が低下する。

○横行結腸、腎臓、膀胱などの内臓器官は付着している靭帯の弾性の低下がおこると、
重力によって位置を下げる。
すると、本来の自動力や可動力に変化をきたす。
原因は、妊娠・出産周辺での問題、加齢による弾性低下、急速な体重減少、癒着の影響など。

○自動力の障害は、内臓下垂、スパズム、病気などによる器官の活力低下等が原因で、
動きの振幅などに問題が出る。
呼気と吸気の間の休息期が長くなる、リズミカルさがなくなる、振動数の減少など。


参考図書:オステオパシーの内臓マニピュレーション(エリック・U ・ヘブゲン)  内臓マニピュレーションⅠ、Ⅱ(ジャン ・ピエール ・バラル)

内臓の徒手療法(2)

内臓マニピュレーションの理論にかんして)

内臓器官の運動に関する生理学
・移動力・・・器官の位置の他動的変化
・可動力・・・ある器官と他の構造物(その他の器官、体壁、あるいは筋骨格系など)との間に生じる運動。原動力として、移動力や横紋筋・平滑筋の不随意運動(自動性)など。
・自動力・・・それぞれの器官に備わった固有の運動。周期は1分間に7~8回で、1サイクルのうちに体の中線に向かってくるエクスパーと中線から離れるインスパーの動きを行っている。この動きはかなり熟練しないと触知できない。

内臓の位置関係は、これらの力学を受けて変化する。
内臓の運動は想定される軸にそって、想定された振幅内でおこなわれている。
結果的に、構造として関連あるもの(器官、体壁など)どうしで、あたかも運動器系の関節のように、連結して動いている。
これらふたつのものの間は、多くの場合漿膜(胸膜、心膜、髄膜、神経鞘)があり、互いにすべるようになっている。

器官にはいくつかの付着部がある。
・網…固定の役割は弱いが、血管や神経の機能で意味を持つ
・腸間膜・・・器官に血液を供給
・靭帯システム・・・胸膜や腹膜が重なり、内臓を体壁や他の内臓と結びつけて、固定しているもの
・二重膜システム・・・器官が漿膜で隔てられているし、連結もされている。互いに滑走するし、粘着力がありくっついてもいる。

参考図書:オステオパシーの内臓マニピュレーション(エリック・U ・ヘブゲン)  内臓マニピュレーションⅠ、Ⅱ(ジャン ・ピエール ・バラル)

内臓の徒手療法について

なぜ、お腹を押すのか?

その意味は?

内臓の徒手療法について、このような疑問を抱く方も多いようです。

一般の方はもちろん、おなじ手技療法家でも。

なぜ、腰痛や頚部痛、肩こり、坐骨神経痛などと内臓とが関係しているのか?
_____________

内臓は内臓同士あるいは筋骨格系などと機械的にくっついていて、
体のなかで同じような物理的法則に従って動いている。

つまり、内臓も身体力学の一部として作動しているわけで、
解剖学的な結合を考慮すると、
ある内臓の器官の動きが何らかの原因で妨げられると、
体の他の部分にも影響を及ぼす。

内臓もひざや股関節、肩関節のように決まった方向と範囲の中で動いている。
とくに靭帯が運動の方向や範囲を決定したり、制限をかけたりしている。

機械的な視点からとらえると、このような説明ができると思います。

ちなみに、手技で扱うのはふつう内臓の機能障害に対してで、内臓の疾患についてはまた別問題です。

参考図書:オステオパシーの内臓マニピュレーション(エリック・U ・ヘブゲン)  内臓マニピュレーションⅠ、Ⅱ(ジャン ・ピエール ・バラル)

五十肩(肩関節周囲炎)について

炎症のある場合は、時間がかかりますので、五十肩の施療はなかなか大変です。


以下、「整形外科の歩き方」のサイトよりまとめています。
________________
肩関節=肩甲上腕関節+肩峰下滑液包+肩甲胸郭関節

・ 肩甲上腕関節内の炎症
⇒ 肩関節が動かないように肩関節周囲筋が緊張・スパスムをおこす
⇒ 肩関節の可動域制限をきたす

つまり、五十肩の可動域制限は
肩甲上腕関節内の炎症による疼痛に対する生体の防御反応なので、
炎症期に決して無理な関節可動域訓練を行ってはいけない。


安静時痛や夜間痛がある場合 )

疼痛を誘発しない範囲内でのADL動作や、胸郭・肩甲帯に対する運動(深呼吸)を行う

胸郭・肩甲帯に対する運動(深呼吸)とは・・・
肩関節を動かさないように両手を大腿の上に置き、
深呼吸しながら骨盤を立たせ胸椎を伸展させ(胸を張る)、
肩甲骨を内転させる(引き付ける)。
息を吐きながら力を抜く。
この一連の呼吸動作を繰り返す。

※整形外科での治療に関して
消炎処置としては、ステロイド剤と局所麻酔剤の混注が最も効果的で、
拘縮の強い場合は肩甲上腕関節内へ、
拘縮がないかあっても軽度な場合は肩峰下滑液包内へ注射する。

五十肩の病期別治療法)

Freezing Phase (炎症期)
疼痛のコントロールを優先

※整形外科では~肩関節の安静、肩甲上腕関節内へのステロイド注射 →夜間痛が完全に消失するまでの平均注射回数4.7回

胸郭・肩甲帯の運動(深呼吸)

Frozen Phase (拘縮期)
積極的な理学療法

Thawing Phase (寛解期)
積極的な理学療法


疼痛が強い時期の唯一かつ最も効果的な治療は、
肩甲上腕関節内へのステロイド剤と局麻剤の注射である。

五十肩の治療で最も重要なのは疼痛管理であり、
疼痛さえ管理できれば可動域はむしろ自然に回復してくるし、理学療法にも良く反応する。

このように五十肩の治療で最も重要なのは疼痛管理である。
______________
以上、病院(整形外科)での治療方針とその内容ですが、
疼痛管理が大切で、
クライアントにうまく説明することの重要性を伝えてくれていると思います。

施術者もクライアントも遅々として痛みの軽減がうまくいかなければあせるものです。

炎症期(6週~9か月)痛みアップ、可動域ダウン
拘縮期(4~6か月)痛みダウン、可動域ダウン
寛解期(6~24か月)痛みと可動域が徐々に改善
このような情報にもある通り、理学療法やカイロでの施術をどこで積極的に加えていくのか。
また、炎症期で肩関節以外にカイロの施術を加えれば、炎症期やそれ以降のフェーズが短縮されるのではないか。

とにかく・・
その疾患の病態をしっかり把握して、
将来の展望を正確に言い当てれるぐらいになれば、
クライアントからも信頼して通ってもらえれると思います。

カイロのテクニック、ローガンベーシックに関して

古きを知り今の情報と照らし合わせてみる頭の訓練として。

100数十あるカイロプラクティックのテクニックのひとつローガンベーシックテクニックに関して。

『脊柱において、もっとも下部の自由に動ける椎体部は、それの乗っている土台(仙骨あるいは腰椎5番など)の低い側に向かって常に回転する』
『仙骨サブラクセーションの結果として、その腸骨稜が高いとき、椎体は高い腸骨稜に向かって回転する』

・腰椎の椎体に関して・・・前後径より左右の大きく広くなっている。後ろより前ですこし厚くなっている。L5では前がかなり厚い。
・胸椎の椎体に関して・・・前より後ろの方が厚くなっている
・頸椎の椎体に関して・・・前後の面は平ら。前後の厚さも同じかわずかに前が厚い。前後径がおおむね等しい。

カップリングモーションとして、体幹側屈時に腰椎は側屈した側に棘突起を移動させます。ちなみに頸椎棘突起は反対側に動きます。これは臨床上結構重要だと思います。ノーマルな腹臥位で分からなかった椎骨の変位もこの状態ではかなり鮮明化されると感じます。


『仙腸関節の特徴から、仙骨が上方にサブラクセーションすることがほとんど不可能になっている。そういった性質から仙骨は下方と前方のみにサブラクセーションしうる』

これだけだと、耳状面のある部分が解離する方向へといったような変位は描写されていませんが、実際は圧着という方法で多くの腰下肢痛が解消されます。仙腸関節の可動性亢進のような今までだとベルトを着けて数か月固定のようなケースでも、相当改善できることが増えています。


『外傷や病理的な下肢の欠陥がもとでおこる大腿骨頭支持部、仙骨の前下方のサブラクセーションのある仙腸関節、L5の片側の変性によるその側の支持力減少・・・これらによって片側に問題が起きると考えられる』
・L5と仙骨と大腿骨頭の位置的な距離間・・・1:2:4
この距離間の狂いが出てきた場合に筋緊張が出て・・・などと考えていくと、どういった一手を次に繰り出していけばよいかが見えてきそうな気がします。

_______
おまけのブレイクタイム。。
『せやろがいおじさん』
せやろがいおじさん
社会の村越先生とゆりやんを足して2で割ったようなおじさん。
論理展開と画(え)の作り方がうまいなーとうかんじ(笑)
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プロフィール

栃谷英樹

Author:栃谷英樹
S48年、奈良県生まれ、しん研良院院長(カイロプラクティックなどの手技療法を行う)

・高校時代…1日5時間勉強の受験漬け⇒自律神経失調症、十二指腸炎
・大学時代…体育会系のクラブとバイト・徹麻⇒慢性の胃痛、喉頭炎
・社会人時代(2年)…長時間労働と麻雀⇒胃痛、不眠症
・自営業と競技麻雀プロ(5年)時代⇒胃痛、肩こり・腰痛、初期肺気腫
・30歳にして自分の健康状態の悪化により競技麻雀プロをやめ、自分の健康を取り戻すべくカイロプラクティックなど代替医療の道へ
・30代…香芝市でカイロ院(しん研良院)開業
・40代…スーパー施術家になるべく臨床、研鑽に日々励んでいます。
・これから…自由自在に人の身体を観て施術できる優秀な手技療法家を目指します

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